子どもの仕上げ磨きのコツ|嫌がるときの工夫も
歯みがきを終えた子どもの口を覗くと、奥歯に食べかすが残っている。かといって仕上げ磨きをしようとすると、口を閉じて逃げ回られてしまう。そんな場面は多くの家庭で見られます。子どもの仕上げ磨きのコツは、安定した姿勢をとること、小さく優しく動かすこと、短い時間で終える工夫をすること、の3点に集約されます。
仕上げ磨きは何のためにするのですか?

仕上げ磨きは、子ども自身ではみがき残しが出やすい部分を、保護者が補うために行います。厚生労働省の情報によると、子どもは手先の動きが発達途中のため、自分だけで十分にみがくのは難しいとされています。
特にみがき残しが出やすいのは、奥歯の噛む面、歯と歯ぐきの境目、歯と歯の間、上の前歯の裏側などです。生えたばかりの乳歯や永久歯は性質がやわらかく、むし歯になりやすいと一般に言われています。
ただし、むし歯のなりやすさは、食生活やおやつの頻度、唾液の量、歯並びなどでも変わります。仕上げ磨きをしていても、状態は人によって異なります。
いつまで続ければよいのでしょうか
終わりの時期に決まった年齢はなく、子どもの発達や歯の生えそろい具合で変わります。一般的には、小学校低学年ごろまでは保護者が確認してあげる家庭が多いようです。
目安としては、自分でみがいたあとに保護者が点検して、みがき残しが少なくなってきたかどうかを見ます。やめどきに迷うときは、歯科健診や歯科医院で聞いておくと安心です。
嫌がる子に仕上げ磨きをするコツはありますか?

嫌がる子には、無理に押さえつけず、短時間で終わらせる工夫と、楽しい雰囲気づくりが役立つことがあります。口の中を触られること自体が苦手な子も多く、まずは慣れてもらうことが出発点です。
姿勢を安定させる
乳幼児の場合は、保護者のひざに頭をのせて寝かせる姿勢がよく紹介されます。口の中がよく見え、子どもの頭も動きにくくなります。
少し大きくなった子には、立った姿勢や座った姿勢で、後ろから頭を軽く支える方法もあります。どの姿勢が合うかは子どもによって違うため、いくつか試してみるとよいでしょう。
気持ちを向ける工夫を取り入れる
嫌がるときに試されている工夫を、いくつか挙げます。合う合わないがあるので、子どもの様子を見ながら選んでください。
- 歌や短い絵本など、終わりの目安が分かるものを用意する
- 「上の歯、下の歯」など、順番を声に出して伝える
- 子どもに自分のブラシを持たせてから、仕上げ用を使う
- ぬいぐるみや人形の歯をみがく遊びで、口を開ける体験に慣れてもらう
機嫌が悪い日は、完璧を求めすぎないことも大切です。毎回すべてをみがき切れなくても、続けていくことのほうが役に立つと考えられています。
それでも難しいときは
口を開けるのをかたくなに拒み続ける、ブラシを見ただけで強く泣くといった状態が続く場合は、歯科医院で相談できます。歯科医院では、子どもの様子に合わせたみがき方の助言を受けられることがあります。
具体的にどう磨けば、みがき残しを減らせますか?

ポイントは、ブラシの選び方、力加減、順番の3つです。健康づくりサポートネット(旧e-ヘルスネット)の情報によると、歯ブラシは小さめのヘッドで、毛先が細かく当たるものが磨きやすいとされています。
ブラシと力加減
仕上げ用の歯ブラシは、子どもの口に合った小さめのヘッドのものが使われます。持ち方は、鉛筆を持つように軽く握ると、力が入りすぎにくいといわれます。
強くこすると歯ぐきを傷つけたり、子どもが痛がって嫌いになったりすることがあります。毛先を歯に当てて、小刻みにやさしく動かす磨き方が一般的に紹介されています。
磨く順番と見落としやすい場所
順番を決めておくと、みがき残しが出にくくなります。たとえば、右上から左上、下の歯へと流れを固定する方法です。
- 奥歯の噛む面:溝に汚れがたまりやすい場所です
- 歯と歯ぐきの境目:毛先を軽く当てて動かします
- 上の前歯の裏側:見えにくく、みがき残しが出やすい部分です
- 歯と歯の間:歯ブラシだけでは届きにくいため、デンタルフロスの使用を歯科医院で相談できます
上くちびるの内側のすじ(上唇小帯)にブラシが当たると痛がることがあります。指で軽く保護しながら磨く方法が紹介されることもあるため、やり方は歯科医院で確認すると確実です。
歯みがき剤について
フッ化物配合の歯みがき剤を使う家庭もありますが、年齢ごとの使い方や量には注意点があります。厚生労働省などの情報でも、年齢に応じた使い方が示されています。具体的な使い方は製品の説明書を確認し、歯科医師や薬剤師に相談してください。
こんなときは歯科医院へ
次のような様子があれば、歯科医院での確認が役立ちます。
- 歯が茶色や黒っぽく変わってきた
- 歯ぐきの赤みや腫れ、出血が続く
- 歯が痛い、しみると訴える
- 口臭が気になる状態が続く
定期的な歯科健診では、みがき残しの出やすい場所や、その子に合った磨き方を教えてもらえます。家庭での仕上げ磨きと組み合わせると、続けやすくなります。
よくある質問
仕上げ磨きは1日に何回すればよいですか?
回数に一律の正解はなく、生活リズムや子どもの様子で変わります。一般的には、一日の汚れが残りやすい夜の歯みがきで、仕上げ磨きを重視する家庭が多いようです。回数や時間帯の目安は、歯科医院で相談できます。
寝てしまった子の仕上げ磨きはどうすればよいですか?
無理に起こして磨くよりも、翌日の歯みがきでていねいに行うほうが取り入れやすい場合があります。寝ている間は唾液が減るため、就寝前の歯みがきが大切といわれることがあります。習慣づけの工夫は、歯科健診の際に聞いてみるとよいでしょう。
子どもが自分でみがきたがるときはどうすればよいですか?
まずは自分でみがく時間を認めて、そのあとに保護者が仕上げ磨きをする流れにする方法が紹介されています。自分でやりたい気持ちを大切にすると、仕上げ磨きへの抵抗も和らぐことがあります。反応は子どもによって異なるため、様子を見ながら調整してください。
子どもの仕上げ磨きのコツは、安定した姿勢、やさしい力加減、短く楽しい時間づくりです。完璧を目指さず、続けやすい形を家庭ごとに探していきましょう。
免責事項: この記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。健康上の判断は医師などの専門家にご相談ください。


